夕方、どんな話の流れだったか忘れてしまったが、主任と保育士の「タイプ」の話をしていた。もちろん、人を分類するのは少し乱暴なことかもしれないけれど、ちょっとユーモアを込めて整理してみると、だいたい次の四つのタイプがいることに気づきます。
まず一つ目は、「センス型」。一言でいうなら、遊びを広げるのが上手な先生。園庭で子どもたちが何か始めると、その流れにスッと入り、いつの間にか遊びが面白くなっている。空間づくりも上手で、環境が生き生きしてくる。こういう人に「なんでこの環境にしたの?」と聞いてもと、「なんとなくこっちの方がいいかなぁ」。そう、理屈より感覚。
でも、その感覚は実はかなり鋭い。
次に、「ロジカル型」。この先生は勉強家。発達理論や保育の概念をよく理解していて、保護者説明も上手い。「これは主体性の形成のプロセスですね」なんて言葉が自然に出てきたり。保育の意味を整理し、チームに共有する力があります。ただ、ときどき頭が先に動きすぎて、目の前の泥だらけの子どもを前にすると少し戸惑うこともある。
三つ目は、「ラブ型」。子どもが大好きでこの仕事をしている人です。子どもは敏感なので、こういう先生のところに自然と集まってきます。理論を語ることは少ないけれど、子どもは安心して甘えることができる。クラスに一人いると、空気が柔らかくなる存在です。
そして四つ目が、「マネジメント型」。調整力のある先生。チームのバランスを見たり、職員同士をつないだり、仕事が回るように整える力を持っています。「ちょっとみんなで共有しましょうか」と声をかけることができるタイプです。保育園という組織は、この四つの力がうまく働くことで回っている気がします。
遊びを生むセンス、意味を整理するロジック、関係をつくるラブ、チームを整えるマネジメント・・・この四つが揃うと、保育はぐっと豊かになります。ただ、ここで少し面白いことが起きます。人はどうしても、自分のタイプを基準に物事を見てしまう。センス型は「理屈ばっかり言っている」と他人が気になるし、ロジカル型は「感覚でやっている」、ラブ型は「こどもへの愛が足りない」、マネジメント型は「現場わかってない」なんて感じに…互いにちょっとずつ不満を言い合う。
そして、ここで登場するのが、第五のタイプ。そう、「園長型」です(笑)。これは、少し変わった役割です。遊びが上手なわけでもない。理論が一番詳しいわけでもない。
子どもに一番好かれているわけでもない。それなのに、なぜか園にいる。そして、みんなの話を聞きながら、こう思っているのです。
「このセンス型の先生とロジカル型の先生、うまく組んだら面白いんだけどなあ」とか、「ラブ型の先生の安心感に、ロジカル型の説明力が加わったら最強なんだけど」とか。つまり園長の仕事は、タイプを一つ増やすことではなく、タイプをつなぐことなのかもしれません。違う人がいるから、園は豊かになると信じているから。
子どもたちのクラスもそうです。元気な子、静かな子、不思議な子、よくしゃべる子。いろんな子がいるから、クラスは面白い。実はそれと同じで、保育園の職員もまた、それぞれ違うからこそ意味があるのだと思います。だから、良い保育園とは、「同じタイプの人が集まっている園」ではなく、違うタイプが安心して一緒に働いている園なのだと思うようになってきました。保育園は、小さな社会です。だからこそ、そこにはいろんな人がいた方がいい。子どもたちの世界が豊かになるように。働く大人たちの世界もまた、豊かでありますように。