桜の季節には少々早かったのですが、相鉄線、弥生台駅前にある「レストラン ペタル ドゥ サクラ」で何年かぶりにランチ。
オーナーシェフの難波さんは、国内外のミシュラン星付きレストランで経験を積み、数多くの料理人から背中を追われる一流シェフですが、出会いといえば保育園にオーガニックな野菜を届けてくれるスズキさんの畑で打ち合わせをしている時でした。
その時は畑の隅に咲いているタンポポの話を二人で熱く語っていて、そういった生産者との対話が料理の仕上がりに影響が出るのだという言葉は今も忘れられません。
実は難波さんは40軒を超える生産者の方々が関わっていて日々さまざまな畑を巡り、生産者の思いを聞きながら、食材の状態を把握しているという。スズキさんだけでなく、うちでもお世話になったハーブナーサリーの笛木さんともお付き合いがあるようだ。
お品書きの料理の横にはすべて生産者が書かれており、そのほとんどが地元の食材。そのあたりも難波シェフの流儀なのだろう。
身土不二というか旬の食材には、その季節にその土地の風土で育った食材には、地元の人々に必要な栄養素が含まれているということか・・・今日の菊芋のスープなども飲むインシュリンという解説をしてくれたっけ。
あっ、そうかペタルドゥサクラ」は薬膳フレンチだったことを思い出す。
また、難波さんの料理はテーブルに運ばれてくるたびにお皿に絵を描いたような盛り付けに感嘆してしまうのだが、この料理は視覚だけで楽しむものではない。
口に入れた時、僕の感覚のモダリティが絶え間なく相互作用しているのがよくわかる。
目から入った感覚は触覚、味覚、嗅覚といった諸感覚と協働し、その相互作用によってリアリティが強められ結びつき、そのことで一言では言い切れないような感動が拡張する感じ。
パシュラールが言う五感のポリフォニーといったところか・・・
いやぁ、ホント久々に食事を楽しめました。
そうそう、難波さんは料理の腕も超一流なのだが、そのお人柄も素晴らしく、横浜の食育活動も行っていて、秋には「味覚の授業」また、子ども連れにもやさしい「キッズ&ベビー開放デーatフレンチ」を毎月開催しています。
コロナの影響でくらき永田保育園とのコラボが実現できない状態でしたが、あらためて何か子どもたちのために一緒にお仕事できないかなぁと感じた一日でした。