それはそれは幻想的な景色でした。
梅林を抜けた細い路地で魔女が好きそうな野草を子どもたちと探しているときだった。
高さ2メートルに満たないような小さな小屋を子どもたちが見つけました。扉には大きな錠前がかかっていてそれだけでも「これはなんだろう?」と興味津々。
小屋のある敷地に近づいて小屋を眺めていた時のことです。
うっそうとした林の中からヒラヒラ、ヒラヒラと白い蝶が舞い始めたのです。
「わ~~!!」
自然と歓声が上がると、さらに木々の中から隠れていた?蝶たちがさらに現れ気持ちよさそうに僕らの目の前で舞っていました。
「やっぱり まじょがちかくにいるんだね」
梅もぎの遠足の時には「遊びに来てね」と魔女に手紙を出していたこともあり、子どもたちはその神秘的な現象を「普通」に受け取っていました。
一方、園長の僕は夜になっても「あれはなんだったのだろう?」が消えません。
調べてみると・・・
花びらが舞い落ちるように大量に発生する白い生物の正体は「キアシドクガ」というこの時期に発生する蛾のようだ。
神秘的な現象はモンシロチョウではなかったが、子どもたちと魔女を繋げてくれる「保育の神様」はやはり存在しているようだ。